クーデター失敗から
2日経過しまして。
ニュースでは
相変わらず
朝から晩まで
クーデター関係の話を
しているものの
国民の生活は、ほぼ
普通に戻ったように、見えます。
まあ。
ネブみたいな田舎には
爆弾も降らないし
戦車もやってこないけど。
イスタンブール、アンカラでは
一夜明けてから
ところどころに残る
自動車の残骸
爆撃で破壊された
建物などを、見物しに
市民が、ぼちぼちと
現場に繰り出していたようです。
15日の22時半頃から
イスタンブールの
ボスポラス海峡大橋が
閉鎖され始めて
そのあたりから
ひっきりなしに
ニュース中継を
追っかけてたのですが。
要するに。
現在、アメリカに在住の
フェットラック・グレン、という
おっさんの作った
グレン教団、ってのが
ありまして。
その昔。むか~し昔。
10年以上昔。
まだ、エルドアン大統領が
首相だった、初期の頃に
とても、とても
仲良しさんだった、わけでして。
当時の、AKP党の選挙票は
このグレン派の信者が支えている、と
言われてたくらい、
仲良しさんでした。
グレン教団は
選挙票をあげるかわりに
政府の主要組織
警察や、軍隊。検察や裁判所など
国の
主要な機関に
自分の手の人間を
配置することを、黙認させてたんですな。
ところが。
おととしくらいから
どうも。
グレンさんと、エルドアンさんの
仲が悪くなって
お互いを
ののしりあうほど
敵同士に
なってしまった。
で。
今まで、
10年かけて
グレン教団が
配置してきた
人物を
国家機関から、どんどん
排除し始めたわけよ。
いろんな形で
抵抗や、巻き返しを
試みた
グレン教団なんだけど。
何せ。
現在の、エルドアン大統領の地位は
まさに、不動のモノ
でして。
どうしても
状況を巻き返すことが
できなかった。
で。
最後の砦、として
軍隊内に残っていた
グレン教団関係者を
かき集めて
クーデターもどきを
計画してみた、と。
これが。
政府の発表している
今回の事件の
大まかなシナリオ、でござんす。
反乱軍は
イスタンブールのボスポラス海峡を
閉鎖し。
アンカラの
警察学校を襲撃し。
国営放送ビルを乗っ取り。
警視庁本部を襲撃し。
大手新聞のビルや
参謀総長本部を爆撃しました。
ただし。
この時、大統領は、
マルマリスって、リゾート地で
休暇中だったのよね。
で。
大統領が滞在していた
ホテルにも
一部特殊部隊が来て
銃撃戦に
なったそうなんだけど。
大統領は
兵隊が来る、15分前に
ホテルを離れていて
無事だった、と。
で。その辺で
携帯をテレビ局につなげて
国民の力を見せるために
市民は、表に出て、戦車に対抗せよ!
って。
激励したんだよね。
そしたら。
それに賛同した
多くの市民が
街中に繰り出して
戦車の前に寝たり
戦車の上に上ったりして
兵士達を
自分達でつかまえて
警察に突き出す、という事態が
あちらこちらで、起こった。
実際。
戦車や兵士が
一般市民に
攻撃をして
怒った市民が
兵士を戦車から引きずり出して
リンチにかけて
殺してしまった、なんて悲劇も
結構、あちらこちらで
起こったらしい。
で。
状況がやばくなってきて
クーデターの失敗を
悟った、反乱軍は
空港や国会議事堂
参謀総長本部などに
どかどか
爆弾を落として
攻撃を
続けたんだけど。
結局。
追い詰められて、降参。
昨日から今日にかけて
実に
6000人以上の
逮捕者がでているそうです。
アメリカで、
当のグレンさんは
わしゃ、そんなコトは知らん。
濡れ衣じゃ、と
声明を
出したらしいけど。
トルコ政府は、正式に
グレン氏の返還を
要求する
つもりらしい。
まだまだ取り調べは
続行中で
細かいところまでは
明るみに出ていないけれど。
まあ。
こんな感じの、事件でした。
ぺーぺー兵士の中には
訓練、と言われて
連れてこられた人とか。
ISISの攻撃がある、と
予告があったから
それを阻止するため、と言って
連れてこられた人、とか。
事情がいろいろと
複雑に絡み合ってて。
周りを市民に
埋め尽くされて
動きが取れなくなった戦車の
中にいた兵士は
「既婚です。妻は、妊娠中です。」
と書いたメモを
戦車の中から
外に投げたそうだけど。
怒りの市民は
彼を戦車の外に引きずり出して
その後、彼がどうなったのかは
…神のみぞ、知るです。
で。
沢山の兵士と市民の
屍の上に
現政権は、勝利宣言をして
街では、毎夜
市民の勝利パレードが
行われています。
これから、どうなるか
まだまだ、わからないけど。
雨降って、
エルドアン政権の地盤が
ますます固まった事は
疑いの余地がないね。
ちなみに。
以下、またまた大使館メール。
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在留邦人の皆様へ
1.ユルドゥルム首相は本日午後三時頃の記者会見において、「クーデターの鎮圧はすでに終了した。正常の生活に戻った。」等とコメントしました。これにより、今後は徐々に通常の生活に戻ると思われます。
2.ただし、参謀本部、国会議事堂及び大統領府付近は通行規制がかかるとともに、警察による警戒が継続されています。これらの場所は車両で近づくこともできませんし、付近では迂回する車で渋滞等も発生しています。これらの場所には引き続きできるだけ近づかないようご注意願います。
3.また、政府は、夜間クズライ等のアンカラの中心地に多くの市民が集結するよう呼びかけており、大きな集会に発展する可能性もあります。つきましては、最新の治安情報の入手に努め、不特定多数の人が集まる場所を訪れる際には周囲の状況に注意を払い、不審な状況を察知したら、速やかにその場所を離れるなど安全確保に十分注意してください。
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在留邦人の皆様
イスタンブール総領事館から先ほど総領事館館内の在留邦人に対し、下記の2つの領事メールが発出されています。
サビハ・ギョクチェン空港の事案はすでに関係者が拘束されています。また、クーデター事件に関連してコンヤ県の軍の基地に対して行われた捜査の際に、軍の基地内で発生した銃撃戦についても関係者の拘束をもって収束しています。
なお、政府は現在トルコ全土でクーデター事件に関連して軍関係者等に対する拘束活動を継続しており、今後もこのような事件が発生するおそれがあります。特に軍基地・関連施設周辺等には近づかないようお願いいたします。
① 「総領事館からのお知らせ(治安速報16-30 緊急)」
現在、イスタンブール アジア側サビハ・ギョクチェン空港において、軍と警察の銃撃戦が行われているとの報道が出ています。
コンヤ県でも軍の基地で銃撃戦が行われているとの報道が出ています。
一部報道では、サビハ・ギョクチェン空港での銃撃戦は鎮圧済みとの報道もありますが、未確認です。
サビハ・ギョクチェン空港には近づかないようお願いします。
② 「総領事館からのお知らせ 治安速報続報」
先ほど治安速報でお伝えした、サビハ・ギョクチェン空港での銃撃戦については、同空港の警備に当たっている軍警察(ジャンダルマ)の司令官を拘束するために、同空港の軍警察基地に立ち入ろうとした警察と軍警察との間での上空への発砲事案であり、既に、拘束対象の軍関係者は拘束されたとのことです。
現在も全国各地において、警察がクーデター事件に関連して軍幹部等に対する拘束活動を継続しているため、このようなことは今後も発生する可能性があるため、特に軍基地・関連施設周辺等には近づかないよう注意をお願いいたします。
在トルコ日本国大使館
領事班
Embassy of Japan
Consular Section
0312-4460500/291, 258
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わしらにも
普通の生活が、戻ってきました。
が。
いくら、何でもありの
トルコだからって
今回のは、
イクラなんでも、びっくらこいた。
これから、トルコが
良い方向に、いってくれますように…。
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